仏壇に線香は何本立てればいいですか?

私たちが普段、本堂でお勤めをするときは線香を3本立てます。これは明確に「3本」と決められてはいませんが、三世(過去・現在・未来)、つまり「私たちの前世・現世・来世に向けて一本ずつ線香の良い香りを供える為」など、様々な説があります。
線香は、仏さまへの大事な供養物です。その香りは、仏さまにとどくだけでなく、線香をたく本人はもとより、周囲にゆきわたる徳をもっています。
それは、仏さまの大慈悲心と同じように四方に無限に広がり、私たちに深いよろこびと信心ごごろをおこさせます。
そして線香は、一度火をともすと燃えつきるまで芳香を放ち続けることから、命あるかぎりの仏さまへの信仰と、自らが物事を行うとき努力し続けることをあらわしているのです。
また、線香は良い香りを放って、時と所の不浄をすべて清める徳をもっています。
ですから身体や心の汚れをはらい、清浄な心で仏さまにお参りするために線香をたくのです。
仏事や葬儀においての焼香は、お仏前を美しく清らかにお飾りさせていただくとともに、敬虔(けいけん)な心をささげる儀式なのです。
線香をつけるときには、マッチからつけた火を消すときは決して吹き消さず、手で仰いで消すようにしましょう。息で吹き消してしまうと、私たちの息が仏様にかかってしまいます。