海宝山 妙乗寺

お知らせ

2014.12.29
ある朝の出来事

妙乗寺では、毎朝630から30分ほどの朝のお勤めを行っています。
 その日も普段通りお勤めを終え、まだ太陽の昇っていない暗がりの中、お寺の門を開けていた時に声をかけられました。
「ん?どなただろう?」と周りを伺うと、60代と思しき、見知らぬ男性が立っていらっしゃいました。
 その男性に気づきこちらも挨拶すると、「西小倉駅から職場へ向かう時に、お寺の前を通り、毎朝同じ時間に街に響くお題目の太鼓の音に励まされています。」とお話ししてくださいました。
 そしてその男性は、本日12月29日に定年退職を迎えるとのこと!
 男性は続けてこう話して下さいました。
「日々刻々と変化していく社会の中で、
それとは対照的にお釈迦様を源として師から弟子へ、親から子へ伝えられてきた普遍的な仏様の教えを受け継いでいくお寺から響く太鼓の音に、毎日励まされていました。」
 知らぬところで誰かの役に立つ。これほどありがたい事はありません。
 
 毎日変わらず定時、朝のお勤めは始まります。
 ご近所では毎朝同じ時間に本堂から響く太鼓の音をめざまし時計の
代わりにしているという方もいらっしゃいます。
 どういう形あれ生活の中に役立てていただける事はとても嬉しい事です。皆様も気づかない所で誰かの力になっていることと思います。毎日、変わり続ける日常に対応していくことも大切ですが、「変わらない、変えないと言う強い信念を持つこと」も大切です。
平成27年も始まりました。新しい気持ちで新年をお迎えください。